【フェリーで国境越え】スペイン・アルヘシラス→モロッコ・タンジェ 行き方と注意点

この記事では、スペイン・アルヘシラスから、モロッコ・タンジェまでフェリーを使って移動したときの行程についてご紹介します。

タンジェへの航路は2つ

アルヘシラスで購入できるタンジェ行きのチケットは2種類あります。

  • A:スペイン・アルヘシラス港→(バス)→スペイン・タリファ港→(フェリー)→ モロッコ・タンジェ港
  • B:スペイン・アルヘシラス港→(フェリー)→モロッコ・タンジェ新港→(バス)→ モロッコ・タンジェ市街地

今回私はAのルートで行くことにしましたので、アルヘシラスからは一旦バスでタリファ港へ向かい、そこでフェリーに乗ることになります。

Bの場合、到着するタンジェ新港はタンジェ市街地から数十キロ東のところにあり、バスでタンジェ市街地まで移動する必要があります。私はできるだけ先にスペイン側で乗り換えを済ませておきたいと考え、タリファ発タンジェ港行きを選びました。

アルヘシラス港ターミナル外観

朝9時、まずはアルヘシラス港でチケットを購入します。ネットでも買えますが、経験上こういうときは念のため直接売り場まで足を運んで買ったほうが確実です。

チケット売り場

異なる会社のカウンターがずらり10社以上並んでいて、次々と声をかけられますが、しつこい客引きなどはありません。もともと購入しようと思っていたFRS社のカウンターで購入しました。

料金は大人1枚片道36ユーロでした。

バスでアルヘシラス港からタリファ港へ移動

ジブラルタルの観光を終え、再びターミナルへ。20時発のバスに乗り込みます。似たような見た目のバスがいくつも停まっていたので、運転手にチケットを見せて確認しました。

ターミナルの屋上からは、セウタ(モロッコ側にあるスペインの飛び地領)へ向かうヘリコプターも何度か離発着していました。

雄大なスペインの大地

タリファまでの道中、雄大な景色を楽しむことができました。ヘアピンカーブが続くため、バスのどちら側に座っても車窓が海と大地の交互に切り替わり、また大きな風力発電機もそびえ立っていました。

タリファのフェリーターミナルに到着

途中何箇所か停留所を経由し、30分ほどでタリファのフェリーターミナルに到着。右奥に乗船予定のフェリーが見えます。

さっそく中へ入ろうとすると、入り口で呼び止められました。ここではアルヘシラスで購入したチケットを見せ、改めて乗船券を受領する必要があるようです。

電光掲示板を見ると、夜間でも1時間に1本走っているようです。

簡単な出国審査を受け、いよいよ乗船!。

フェリーは意外と大きく、クルマも載せられるようです。大きいスーツケースは客室には持ち込めず、ここに預けるようですが、盗難が心配ですね…

船内でモロッコへの入国審査

乗船してすぐ、今度はモロッコへの入国審査を受けます。船内の一角にカウンターがあり、そこで入国カードを記入してスタンプをもらいます。ここ1箇所しかないみたいで、混雑時は長蛇の列になることが予想されます。乗船時はできるだけ早く乗り込んだほうがよさそうです。

船内は広く、カフェや免税店もありました。21時発の便だからかガラ空きです。

ユーラシア大陸とお別れ

21時過ぎ、いよいよ出港です。船がゆっくりと離岸し、波しぶきをあげて加速します。少し沖の方に出ると、高速艇ならではの速い速度で、あっという間にスペイン側の灯りは見えなくなってしまいました。

実は、今回はフェリーの出発が日没直後になるように計算して、21時発の便に乗ったのですが、狙い通り船上からマジックアワーの美しい景色を撮影できました。

モロッコ・タンジェに到着

ポツポツと他の船の灯りが見える暗闇を走っていましたが、再び陸地の灯りが明るくなってきました。いよいよ人生初、アフリカ大陸への上陸です。

22時、モロッコ・タンジェのGare Maritimeに到着。割と新しくできたようで、明るくきれいな建物でした。ターミナル前ではさっそくタクシーの客引きに遭遇しましたが、30分ほど歩いてホテルへ。

見慣れたヨーロッパの景色から一転し、全く読めないアラビア語と併記されたフランス語の標識。異世界に迷い込んだような気分でテンションが上がります。

フェリーで国境を越える醍醐味が味わえる路線

フェリーでの国境超えは、過去2回体験しました。

  • 大阪→中国・上海(蘇州号)
  • 鳥取→韓国・トンヘ→ロシア・ウラジオストク(DBSクルーズフェリー)

どちらも片道で2泊3日かかるものの、途中出会った景色は最高の思い出です。

今回のスペイン→モロッコのフェリー路線は、片道わずか1時間とはいえ、ユーラシア大陸との別れを演出するかのような美しく雄大な景色、そして暗闇の中、初めてアフリカ大陸に上陸するという期待感を盛り上げてくれるものでした。ぜひ乗船してみてください。

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